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ジムニー1インチアップは意味ない?後悔しないためのメリット・デメリット

 

ジムニー1インチアップは意味ない?後悔しないためのメリット・デメリット

ジムニーを購入して一番初めにカスタムをしようって考えた時に、インチアップを検討する方は多いのではないでしょうか?インチアップでも最初にぶつかる壁が「何インチ上げるか」という問題だと思います。なかでも1インチアップは費用を抑えやすくやりやすい反面、ネット上では「1インチでは意味がない」「中途半端」といった声よく見かけます。実際に整備の現場で多くのカスタムジムニーを見てきた立場から言うと、1インチは全体のフォルムがおしゃれでノーマルジムニーとの違いがあきらかに違います。街乗りの快適性や車検への通しやすさを考えるなら、1インチアップは非常にバランスの取れたカスタムです。この記事では、1インチアップで実際に何が変わり何が変わらないのか、費用相場や車検との関係、後悔しないためのポイントまで、整備士としての視点で詳しくお伝えします。

この記事で分かること

  • 1インチアップで見た目や乗り心地がどの程度変わるのか
  • 2インチ・3インチアップとの違いと、それぞれに向いている人
  • 1インチアップが車検にどう影響するか、構造変更が必要になるライン
  • 費用相場とコイルスプリング・コイルスペーサーの違い
  • 後悔しやすいポイントと、購入前に確認しておくべきこと

1インチアップとはどんなものか?

1インチアップとは、車高をおよそ25mm前後引き上げるカスタムを指します。ジムニーの足回りカスタムには1インチ、2インチ、3インチという呼ばれ方でよく使われますが、この中で1インチアップは最も上げ幅が小さく、通称「チョイ上げ」と呼ばれることもあります。

方法としては大きく2つあり、ひとつはコイルスプリングそのものを社外品に交換する方法、もうひとつは純正コイルスプリングに挟み込む形のコイルスペーサーを使う方法です。コイルスプリングの交換はバネレートも変化するため乗り味そのものが変わりますが、コイルスペーサは純正の乗り心地をなるべく維持したい場合に向いています。どちらを選ぶかによって費用も乗り心地も変わってくるため、目的に応じた選択が必要です。

現行のJB64・JB74系ジムニーは、先代のJB23系と比べてノーマル状態でもタイヤとのクリアランスに余裕があるため、1インチアップだけでも225/75R16程度のサイズアップしたタイヤを履けるスペースがあります。これは現行型ならではのお得な特徴といえます。

 

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1インチアップでなにが変わるか?

1インチアップを検討する上でまず知っておきたいのは、「何が変わって、何が変わらないか」ということです。ここをわからないまま装着すると、「想像していたのとは違った」という残念な結果になってしまいます。

変わること

見た目

ノーマル状態と比べてタイヤとフェンダーの隙間が広がり、足回りに余裕のある印象になります。極端な変化ではありませんが、街乗りでの存在感は確実に増します。純正とは違うのが分かりおしゃれに見えます。

乗り心地

社外コイルスプリングに交換した場合、バネレートが純正よりやや高くなる製品が多く、段差を通過したときの揺れが収まりやすくなる傾向があります。逆に硬さを感じる人もいるため、好みが分かれる部分です。重心が上がるために横揺れはやや大きくなります。

装着できるタイヤサイズ

現行ジムニーであれば、1インチアップにより純正よりひと回り大きいタイヤを選びやすくなります。大きいタイヤを装着するとインチアップがより引き立ちます。見た目もこれぞオフロード車になります。

変わらないこと、または変化が小さいこと

悪路での走破性

1インチ程度のリフトアップでは、最低地上高の変化はわずかです。本格的なオフロード走行性能の向上を期待する場合は、2インチ以上を検討したほうが体感しやすいでしょう。

アライメント

1インチアップでもハンドル位置、キャスター角や左右位置のずれは多少発生しますが、整備の現場感覚としては、この上げ幅であれば違和感なく乗れる範囲に収まることが多いです。ただし個体差があるため、装着後は一度ショップで状態を確認してもらうと確実です。

1インチアップのメリット

整備士として実際の作業や相談を通じて感じる1インチアップの強みは、次の4つです。

費用を抑えながら見た目を変えられる

2インチ、3インチとアップ量が増えるほど、ラテラルロッド(1インチアップでもあった方がいい)やキャスター補正ブッシュ、ロングブレーキホースといった補正パーツが必要になり、高額になってきます。1インチアップであれば、コイルスプリングとショックの交換のみで完結できるキットが多く、補正パーツを少なく抑えられるため、全体の費用を抑えやすいです。

純正の乗り心地に近い感覚を保てる

大きく車高を上げるほど、サスペンションのストローク特性や重心の変化が乗り味に影響してきます。1インチアップであれば変化は穏やかで、普段使いの延長線上でカスタムを楽しめます。最初のリフトアップカスタムとして1インチを選ぶ人が多いのも、この乗りやすくカスタムしやすいのが理由のひとつです。

車検への影響がほとんどない

後述しますが、1インチアップは車検における各種基準に対して余裕を持って対応できます。大幅なリフトアップに比べて、対策パーツの追加が不要、または最小限で済むので、そのまま車検に臨めます。

DIYでの作業難易度が比較的低い

1インチアップはコイルスプリング交換が中心となるため、必要な補正が少ない分、DIYに挑戦しやすいカスタムでもあります。ただし、スプリングコンプレッサーなどの専用工具は必要になりますし、作業中の事故やケガのリスクもあるため、初めての場合は無理をせず専門店への依頼も検討してください。

 

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1インチアップのデメリットと注意点

良い面だけでなく、1インチアップ特有の注意点も解説します。

見た目のインパクトは控えめ

明確に「リフトアップしている」と分かるような迫力を求める場合、1インチアップでは物足りなく感じる可能性があります。先代のJB23系では3インチアップが主流だった時期もあり、当時の印象を基準にすると、1インチは控えめに映るかもしれません。「1インチアップは意味がない」という意見の多くは、この見た目のインパクト不足から来ています。

悪路走破性の向上は限定的

本格的な林道走行や悪路でのクリアランス確保を目的とする場合、1インチアップだけでは十分でないことがあります。走破性を重視するなら、2インチアップ以上やタイヤサイズの変更も含めて検討する必要があります。

ステアリングセンターのずれが生じることがある

1インチアップであっても、足回りの構成が変わる以上、ステアリングセンター(ハンドルの位置)にずれが生じる場合があります。装着後に違和感を覚えたら、ステアリングロッドの調整で対応できることが多いですが、追加の作業や部品費用が発生する可能性があります。

製品によって乗り心地の差が大きい

同じ1インチアップでも、コイルスプリングの硬さやショックとの相性は製品ごとに異なります。乗り心地を重視するか、見た目のカスタム感を重視するかで選ぶべき製品が変わるため、購入前に製品ごとの特徴をよく確認することが大切です。

整備現場からの一言

「1インチアップは意味がない」とは思いません。費用面や車検への影響がほとんどないですし、見た目は一番おしゃれでスマートなカスタムだと思います。見た目の劇的な変化を求めるなら2インチ以上、普段使いの快適性とコストのバランスを重視するなら1インチアップが向いています。

2インチ・3インチアップとの違い

1インチアップの立ち位置をより理解するために、2インチ・3インチアップとの違いです。

項目 1インチアップ 2インチアップ 3インチアップ
上げ幅の目安 約25mm前後 約50mm前後 約75mm前後
見た目の変化 控えめで自然 はっきり分かる かなり目立つ
必要な補正パーツ 最小限で済む場合が多い キャスター角補正などが必要 各所補正がほぼ必須
直前直左視界への影響 対策不要なケースが多い カメラなどの対策が必要 対策がほぼ必須
費用の目安 比較的抑えやすい 中程度 高めになりやすい

表のとおり、上げ幅が大きくなるほど見た目のインパクトは増しますが、その分必要な補正パーツや対策も増え、費用と作業の手間が膨らんでいきます。直前直左視界の基準についてはJB64・JB74系の場合、1インチアップなら対策不要、2インチ以上ではカメラなどによる対策が必要になることあるとされています。ただしこれは車両個体差や検査場の判断によって変わる可能性があるため、確実な基準としてではなく目安にしてください。

1インチアップと車検の関係

カスタムを検討する上で多くの人が気にするのが車検への影響を解説します。

コイルスプリングは指定部品

コイルスプリングは法令上の指定部品に分類されており、これを交換して車高が変化した場合でも、原則として構造変更の手続きは不要とされています。これは1インチアップに限った話ではなく、コイルスプリングによるリフトアップ全般に共通する考え方です。

構造変更が必要になるライン

JB64ジムニーの場合、純正の全高は1,725mmとされており、車高変化が40mm以内であれば構造変更の届出は不要というのが一般的です。1インチ(約25mm)アップのキットを装着した場合、実測では20〜30mm程度の車高増加になることが多く、40mmの基準まである程度の余裕があります。一方で2インチ(約50mm)アップになると、この40mmの基準を超える可能性が高くなります。

直前直左視界の基準

車検では、運転席から直径30cm・高さ1mの円柱(5歳児を模したものとされています)が確認できるかどうかという、直前直左視界の基準があります。JB64・JB74系の場合、1インチアップ程度であれば対策不要ですが、運転席のシート位置や運転者の体格によって見え方が変わるため、絶対に問題ないと言い切ることはできません。不安がある場合は、整備士に相談したり、自分で納車前後にダンボールなどで簡易的に円柱を作り、実際に確認してみる方法もあります。

突入防止装置(追突時に後続車が下に潜り込むのを防ぐための部品)について

2022年7月の法規改正により、軽自動車にも後面衝突時の安全性能向上が求められ、現行のスズキ ジムニースズキ ジムニーシエラでは、リアバンパーやフレーム構造が見直され、新基準に対応しています。これをクリアできない場合は突入防止装置に相当する部品の装着が必要になるとされています。しかし1インチアップ程度であれば基準内に収まりますが、装着するタイヤサイズによっても変わってくるため、不安な場合は整備士に相談してください。

注意点

車検の合否は最終的に検査官の判断や車両の個体差、検査を受ける時点での状態によって変わります。この記事の内容はあくまで一般的な傾向であり、確実に車検に通ることを保証するものではありません。リフトアップキットを装着する際は、事前に車検取得予定のショップへ適合確認を依頼することをおすすめします。当方も整備士ではありますが、すべての車両・すべての検査場の判断を保証できる立場ではないため、最終判断は専門店にご確認ください。

費用相場とパーツの選び方

1インチアップにかかる費用は、選ぶパーツの構成によっていろいろです。コイルスプリングのみのシンプルな構成であれば比較的安価に抑えられますが、ショックアブソーバーや延長ブラケット、ブレーキホースなどがセットになったキットを選ぶと、その分価格は上がりますが確実性があります。具体的な金額は製品やショップ、工賃によって大きく変わるため、この記事では確実な金額は載せていません。シンプルなコイル単体の構成から、ショック付きのフルキットまで、選択肢の幅が広いことは知っておくとよいでしょう。

コイルスプリング交換とコイルスペーサーの違い

コイルスプリングを社外品に交換する方法は、バネレートそのものが変わるため乗り味の変化を実感しやすく、足回りのカスタム感もでます。一方でコイルスペーサーは純正コイルに挟み込むだけのシンプルな構造のため、純正の乗り心地をなるべく崩したくない人に向いています。価格面ではコイルスペーサーのほうが手頃な傾向にありますが、下回りを覗いたときの色のついたコイルスプリングやショックアブソーバーのカスタム感は圧倒的です。

ショックアブソーバーの選択

1インチアップ程度であれば、純正ショックのままでも装着できるキットが多く存在します。ただし、車高が上がった分だけショックの伸びストロークに余裕がなくなるため、街乗りでもショックが伸びきってしまい機能が十分に発揮できなくなります。その対策として、ショック延長ブラケットや専用ロングショックを組み合わせるほがいいでしょう。

付随して検討したいパーツ

リアショックを延長する場合は、ブレーキホースの長さが足りなくなることがあるため、ロングブレーキホースが必要になることがあります。また、リフトアップ後はヘッドライトの光軸がずれやすいため、光軸調整も忘れずに行いってください。

1インチアップ程度であれば、足回りの補正は最小限で問題なく乗れることが多いとされていますが、車体の左右位置のずれが気になる場合や、より安定したハンドリングを求める場合には、調整式のラテラルロッドへの交換をおすすめします。ラテラルロッドは車軸の左右位置を支える部品で、リフトアップに伴って多少のずれが生じた際に、長さを調整することで車体センターを適正な位置に補正できます。1インチアップでは必須とまでは言えませんが、直進安定性をより高めたい人や、将来的にさらにアップ量を増やす可能性がある人は、最初から調整式ラテラルロッドを組み込んでおくといいでしょう。

後悔しないために

これまでの内容を踏まえ、1インチアップで後悔しないために、購入前に確認しておきたいポイントをまとめます。

自分が求めているのは見た目か、乗り心地か

見た目のインパクトを最優先するなら、1インチアップでは物足りなさを感じる可能性が高く、2インチ以上を検討したほうが満足度は高くなるでしょう。一方、普段使いの快適性やコストバランスを重視するなら、1インチアップは十分に意味のある選択です。

装着するタイヤサイズとの組み合わせ

1インチアップとタイヤのサイズアップを組み合わせる場合、フェンダーやバンパーへの干渉が起きないか確認が必要です。停車中は当たらなくても、ハンドルを切ったときや段差を通過したときに干渉するケースがあるため、装着実績のある組み合わせを参考にすることをおすすめします。

車検対応の確認は装着前に

前述のとおり、車検の判断は検査場や個体差によって変わる可能性があります。製品ページに「車検対応」と記載されていても、自分の車両や地域の検査場で問題なく通るとは限らないため、不安な場合は事前にショップへ相談しておくと安心です。

DIYか、プロへの依頼か

1インチアップは比較的DIYしやすいカスタムですが、足回りの作業には専用工具と一定の知識が必要です。作業に不安がある場合や、アライメント調整まで含めて確実に仕上げたい場合は、無理をせず専門店への依頼を検討してください。

よくある質問

1インチアップだけでも見た目は変わりますか。

ノーマル状態と比べてタイヤとフェンダーの隙間が広がり、足回りに余裕のある印象になります。劇的な変化ではありませんが、街乗りでの存在感は確実に増します。

1インチアップは車検に通りますか。

コイルスプリングによるリフトアップは指定部品の交換にあたるため、構造変更なしで車検に通る可能性が高いとされています。ただし車両の個体差や検査場の判断によって変わるため、確実とは言い切れません。事前にショップへの適合確認をおすすめします。

1インチアップとコイルスペーサーはどちらがよいですか。

純正の乗り心地をなるべく維持したいならコイルスペーサー、足回りのカスタム感や乗り味の変化を求めるならコイルスプリング交換が向いています。どちらが優れているというものではなく、目的によって選び方が変わります。

DIYでの取り付けは可能ですか。

コイルスプリング交換が中心となるため、専用工具があればDIYでの作業も可能とされています。ただし作業には一定の知識と注意が必要で、ケガのリスクもあるため、不安がある場合は専門店への依頼をおすすめします。

1インチアップ後にステアリングがずれることはありますか。

足回りの構成が変わる以上、ステアリングセンターにずれが生じる場合があります。違和感を覚えたら、ステアリングロッドの調整で対応できることが多いです。

まとめ

1インチアップが「意味がない」かどうかは、何を求めてカスタムするかによって答えが変わります。見た目の劇的な変化や本格的な悪路走破性を求めるなら、1インチアップでは物足りなく感じることでしょう。一方で、費用を抑えながら自然な見た目のおしゃれな変化を楽しみたい、普段使いの快適性を維持しながらカスタムの第一歩を踏み出したいという人にとっては、1インチアップは非常にバランスがとれています。

車検への影響が比較的小さく、補正パーツも最小限で済みやすいという点は、初めてのリフトアップカスタムとして安心できます。ただし、車検の合否や個体差については断定できない部分も多いため、装着前には必ず信頼できるショップへ相談し、自分の目的に合った構成を選ぶことが、後悔しないカスタムへの近道です。

ぜひ1インチアップのおしゃれなジムニーに仕上げてください!

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