白くなったSUVの樹脂パーツを簡単復活!新車並みの黒さ復活術
こんなことはありませんか?
洗車してボディはピカピカなのに、フェンダーアーチのモールやワイパーカウル、バンパー下部の樹脂だけが白っぽくくすんでいる。洗車すると益々目立つ。
「あれ……急に古い車に見えるな」
SUVに乗っていると、よくわかる悩みなのではないでしょうか。エクストレイルやハリアー、RAV4、ジムニーなど、SUVは車体の周囲を囲むようにバンパーやフェンダーに未塗装の黒い樹脂パーツが装着されています。ボディサイズが大きいぶん、バンパーにしめる黒い樹脂パーツ面積が広く、一か所くすみ始めると一気に全体が古びて見えてしまいます。
「シリコンスプレーをかけたら一時的にツヤが出たけど、次の洗車で流れた」「カー用品店で買った艶出し剤を試したけどすぐ白くなった」——そんな経験をお持ちの方も多いはずです。
白くなったパーツを戻すには、新品に交換するか、新たに塗装するか、専用のコーティング剤を塗るかです。そこで私のお勧めは専用のコーティング剤です!しかし、よくある市販の艶出し剤では白化した樹脂を一時的にしか回復させることはできません。素材の性質を理解した上で、専用のコーティング剤を選ぶことが大切です。コスパもいいです。
中古車の仕上げで毎年数十台の樹脂パーツのケアをしてきた経験から言うと、正しい製品を選んきちんと施工すれば、あの白っぽさは驚くほど改善します。洗車した後も白さがなくなり、新車みたいに艶が戻ります。
この記事では、なぜ市販の艶出し剤では効果が続かないのかという理由から、白化が起きる仕組み、コーティング剤の種類と選び方、わたしがおすすめ商品5選と施工手順まで、SUVオーナーの方だけでなくきになるかたすべてに向けてできるかぎり詳しくお伝えします。
この記事でわかること
- 市販の艶出し剤やシリコンスプレーでは効果が続かない理由
- SUVに未塗装樹脂が多い理由と白化が目立ちやすい箇所
- 車の樹脂パーツが白くなる原因(仕組み)
- 白化した樹脂を元に戻す方法と、各方法のメリット・デメリット
- コーティング剤の種類(シリコン系・ガラス系・塗料タイプ)の違い
- 整備士がおすすめするコーティング剤5選の特徴と選び方
- DIYで失敗しない施工手順と注意点
- 白化を予防するための日常ケア
目次
白化した樹脂を戻す3つの方法

白化した樹脂を元に近い状態に戻す方法は、大きく分けて3つあります。それぞれ特徴が違いますので、車の状態や予算に合わせて選ぶことが大切です。
1. コーティング剤(復活剤)を塗る
最も手軽で費用対効果が高い方法です。専用のコーティング剤をスポンジやクロスで塗布するだけで、白化した樹脂に黒みとツヤを取り戻すことができます。市販品は千円台から購入でき、自分で施工できるため、最初に試すならこの方法が現実的です。ただし、コーティング被膜は永久ではありません。製品によって異なりますが、数ヶ月〜1年程度で定期的な塗り直しが必要です。一番のおすすめです!
2. 塗装する
板金塗装屋さんに依頼して未塗装樹脂を塗装してしまう方法です。一度塗装すると長期間にわたって黒さを維持できますが、費用が大きくかかります。業者に依頼した場合の費用は部位や車種にもよりますが、複数箇所まとめて施工すると数万円規模になることが多く、場合によっては10万円を超えることもあります。また、一度塗装すると元の未塗装の状態には戻せないという点も考慮が必要です。カスタムといった分野になります。
3. パーツを交換する
劣化が著しく、コーティングでは回復しきれないほど白化・ひび割れが進んでいる場合は、新品パーツへの交換も考えてはどうでしょうか?費用は部位によって大きく異なりますが、カウルトップパネルだけでも部品代と工賃を合わせると1〜3万円程度、バンパー部品代と合わせるとは5万~が目安になることが多いです(車種によって大きく異なります)。中古パーツを使えば費用を抑えられますが、中古品自身も劣化していることがありますので中古パーツはおすすめしません。
| 方法 | 費用目安 | 効果の持続 | DIY可否 | 白化程度 |
|---|---|---|---|---|
| コーティング剤 | 1,000〜10,000円程度 | 3ヶ月〜1年 | 可能 | 軽〜中程度向き |
| 塗装(業者依頼) | 数万〜10万円以上 | 数年単位 | 困難 | 全般対応 |
| パーツ交換 | 部位による | 新品同様 | 部位による | 重度の劣化向き |
整備現場から
「白化がひどいから交換してほしい」と相談を受けることがありますが、まずはコーティング剤で試してみることをすすめています。コーティング剤で見た目が改善されれば、無駄な出費を抑えられます。表面が白い粉を拭いたように剥落していたり、深いひび割れが入っていたりする場合はコーティングでは回復しにくいですが、ただ白っぽく見えるだけなら施工後の変化に驚くことが多いですし、施工も簡単なのでおすすめです。
市販の艶出し剤では戻らない

「シリコンスプレーをかけたら確かにツヤが出た。でも次の洗車で流れてしまった」——こういう経験をお持ちの方は多いと思います。それには理由があります。
シリコンスプレーの主成分はシリコーンオイルです。吹きかけると樹脂表面に油膜が広がって黒く見えるようになりますが、これは「濡れて黒く見えている」のと原理が同じで、樹脂そのものを回復させているわけではありません。油膜は水に弱く、雨や洗車で少しずつ流れ出します。早ければ数日、長くても1〜2週間ほどで効果がなくなります。
カー用品店で売っている「樹脂艶出し剤」や「ダッシュボードワックス」の多くも同様です。油分やロウ成分が表面をコーティングしているだけですので、耐水性が低く持続しません。施工直後は見違えるほど黒くなりますが、それは一時的なものです。また、こうした製品を重ね塗りし続けると、表面に油分が蓄積されて後から専用コーティング剤を塗っても密着しにくくなるという問題も起きます。
白化した樹脂を本当の意味で回復させるには、油膜で「ごまかす」のではなく、紫外線で劣化した樹脂表面に化学的に密着して被膜を形成するコーティング剤が必要です。ガラス系コーティング剤がその代表で、シリカ成分が樹脂と結合することで、雨や洗車では流れ落ちない耐久性のある被膜をつくります。
整備現場から
「ホームセンターで買ったスプレーを使ったけどすぐ白くなった」という相談はよく受けます。そういう方の樹脂パーツを見ると、表面が油っぽくベタついていて、かえって汚れを吸着していることがよくあります。艶出し剤を使うなら、専用の樹脂コーティング剤に切り替える前に、まず脱脂して油分を完全に除去してからになります。
SUVの主な未塗装樹脂パーツ

SUVはコンパクトカーやミニバンと比べて、未塗装樹脂パーツの面積が広いのが特徴です。悪路走行や泥汚れに耐えたり傷がつきにくくするためにバンパー・サイドシル・フェンダーアーチに樹脂を多用するデザインが多く、これがそのまま白化する場所になります。
特に白化が目立ちやすい箇所として、まずフェンダーアーチモールやドアの下部(タイヤを囲む黒いモール)があります。タイヤが巻き上げた泥水・砂・紫外線を常に受けるため、SUVのなかでも最も劣化が進みやすい部位です。次いでカウルトップパネル(フロントガラス下のワイパー付け根)、サイドステップ(ドア下のステップ部分)、フロントやリアバンパー下部も白化しやすい箇所です。ジムニーやランドクルーザー、ハイラックスなどオフロード系のSUVはフロントバンパーのガード部分にも未塗装樹脂が多用されており、アウトドアユースで酷使されるほど劣化が早まります。
内装では、インパネ(ダッシュボード)やドア内張りの樹脂部分も紫外線を受けて白化します。外装ほど目立ちませんが、触ると粉っぽいザラつきを感じる場合は劣化が進んでます。
ゴムモールもあわせて確認しておきたい箇所です。ゴムパーツは樹脂とは素材が異なりますが、同様に白化・ひび割れを起こします。コーティング剤によってはゴムにも対応しているものがありますので、商品選びの際に確認しておくとよいでしょう。
樹脂パーツが白くなる理由


車の樹脂パーツの多くは「未塗装樹脂」と呼ばれ、表面に塗装がされていません。ポリプロピレン(PP)やABS樹脂などの素材がそのまま外気にさらされた状態です。出荷時は黒々としていますが、これは素材自体の色と、製造時に配合されたカーボンブラックなどの着色剤によるものです。
時間が経つにつれて白くなっていく主な原因は、紫外線です。紫外線による劣化をUV劣化(光酸化)と呼び、表面が微細なひび割れや粉状の脱落を起こして光を乱反射するようになります。その結果、見た目が白っぽくくすんで見えるのです。
紫外線だけでなく、熱も劣化を加速させます。夏の直射日光では、車体表面の温度が70〜80℃近くになることがあります。熱膨張と収縮を繰り返すことで、樹脂内部のひずみが蓄積されます。さらに酸性雨や排気ガスに含まれる成分も、表面に付着して化学反応を引き起こし、劣化をすすめます。
洗車の仕方も影響します。ブラシでごしごし磨いたり、高圧水流を至近距離から当て続けたりすると、表面に細かい傷がつきます。その傷が光を散乱させて白く見える原因になることもあります。
整備現場から
入庫する車を見ていると、同じ年式でも白化の進み具合にはっきり差があります。太陽の日差しが当たる青空駐車か屋根付きかが大きいです。また、マメに洗車しているオーナーの車でも、洗剤の流し残しが樹脂パーツ周辺に溜まっていると劣化が早い印象があります。コーティングもそうですが、日頃のメンテナンスが長く黒さを保つ秘訣だと実感しています。
コーティング剤の種類と特徴

コーティング剤と言ってもたくさんあって迷うガチだと思います。成分によって仕組みや効果・持続期間が大きく異なるので、製品選びで失敗しないために、主な種類を解説します。選ぶ参考にして下さい。
シリコン系(シリコンスプレータイプ)
最も手軽で安価なのがシリコン系です。スプレーして拭き取るだけで即座にツヤが出ます。施工の手間が少なく、手軽なのが最大のメリットです。ただし、持続期間は短く、雨が降ると効果がすぐに落ちてしまいます。また、塗布した部分が滑りやすくなるため、ゴムシールに使うと滑ってしまうので気を付けてください。ボディの塗装面に付着すると変色する場合もあります。定期的に手軽に施工したい方向きで、耐久性を求める方には向きません。
ガラス系コーティング剤
現在の市販品で最も耐久性が高いコーティング剤です。主成分に含まれるシリカ(ケイ素化合物)が樹脂表面に化学的に結合し、ガラス状の硬い被膜を形成します。被膜が硬いぶん紫外線や雨水に対する耐性が高く、製品によって異なりますが6ヶ月〜1年程度の持続が期待できます。施工後24時間程度は水に濡らしてはいけない製品が多く、完全硬化には数日かかることあります。手軽さよりも持続性・保護性能を重視する方に向いています。
ポリマー・ワックス系
シリコン系とガラス系の中間的な位置付けです。施工が比較的簡単で塗って吹きあげるだけのものがおおいです。持続期間は1〜3ヶ月程度です。硬化被膜ではなく樹脂表面をコーティングするイメージに近く、定期的なメンテナンスには向いています。ガラス系ほどの下地処理を必要としない製品も多く、手軽さと持続性のバランスを求める方に適しています。
塗料タイプ(スプレー塗装型)
コーティングというよりも「塗装に近い」タイプです。白化が進んで他のコーティング剤では黒みが戻りにくいほど劣化したパーツに対して、黒い塗膜を形成することで見た目を復元します。持続期間も2年以上の耐久性がある製品があります。その反面、塗り方によってムラが出やすく、施工難易度がやや高いこと、ボディ塗装面への注意が必要です。
選び方の3つの基準

種類がわかったところで、実際にどの製品を選べばよいか迷う方も多いと思います。整備士として現場でよく聞かれる「何がいいですか?」という問いに対して、私がおすすめするのは3点です。
1. 白化の程度に合わせて選ぶ
白化が「なんとなく白っぽく見える」程度の初期〜中期の状態であれば、ガラス系コーティング剤で十分な効果が得られます。手で触ったときに粉状のものが取れてくる、見た目に表面が白く浮いて剥がれるような劣化になると、コーティング剤では見た目の改善がほほしなくなります。その場合は塗料タイプか、パーツ交換をおすすめします。
2. 施工のしやすさ(コスパ含む)
スポンジで塗布するタイプ、スプレータイプ、ウエスで拭き込むタイプとさまざまです。慣れていない方にとってスプレータイプは飛び散ってボディについてしまうことがあるために、塗布するタイプの方が上手に施工できます。また、使い切りか保存できるタイプかも確認しておきましょう。一度開封すると劣化が始まる製品もあるため、塗装面積が少ない方には少ない量の製品が向いています。
3. ゴムパーツへの対応
樹脂パーツだけでなく、ゴムモールなども一緒にケアしたい場合は、ゴムにも使用できると明記された製品を選ぶ必要があります。対応していない製品をゴムに使用すると、ゴムを劣化させてしまう可能性があります。商品説明の「使用可能素材」欄を必ず確認してください。
おすすめ コーティング剤5選
ネット上には多くの製品がありますが、成分の信頼性・ユーザーからの評価・実際の施工しやすさから5製品を選びました。価格帯も高いのは耐久性や見た目が綺麗で、安価なものは頻繁に施工する必要あります。自分にあったものを選びましょう。見違えるほど綺麗になります。
第1位 耐久性ならこれ一択
ワコーズ SH-R スーパーハード(WAKO'S)
| タイプ | ガラス系(ケイ素化合物) |
|---|---|
| 容量 | 150ml |
| 耐久期間 | 6〜12ヶ月(メーカー公表値) |
| ゴム対応 | 記載なし(樹脂専用として設計) |
| 施工難易度 | やや高め(下地処理と乾燥管理が必要) |
国内有数のカーケミカルメーカー、和光ケミカルの看板商品です。主成分のケイ素化合物が樹脂表面にガラス状の硬質被膜を形成し、色あせた樹脂を黒く蘇らせます。メーカー公表値で6〜12ヶ月の持続が期待でき、耐熱性にも優れているためエンジンヘッドカバーなど高温になる部位にも対応しています。
液体はサラサラとして伸びが非常によく、少量で広い面積をカバーできます。150mlという容量は一見少なく見えますが、1台の施工に必要な量を考えると数年使える場合もあるほどです。ただし、施工後24時間は水に濡らさないこと、完全硬化に約1週間かかることを守る必要があり、手軽さよりも丁寧な施工を求める製品です。初めてコーティング剤を試す方というよりは、しっかり時間をかけて施工したい方向けです。
価格帯は市販品の中ではやや高めですが、1本あたりの施工回数の多さを考えると結果的にコストパフォーマンスは高い製品です。
第2位 コスパ重視ならこれ
カーメイト 黒樹脂復活剤 プレミアムコート(CARMATE)
| タイプ | ポリマー系コーティング |
|---|---|
| 容量 | 使い切りタイプ |
| 耐久期間 | 約6ヶ月(メーカー公表値) |
| ゴム対応 | 可(メーカー記載あり) |
| 施工難易度 | 低め(初心者向き) |
カー用品メーカーとして広く知られるカーメイトの定番製品です。価格が手頃でありながら耐久期間が約6ヶ月と長めなのが魅力です。施工は3ステップ程度で完了する手軽さがあり、初めてコーティング剤を試すという方にも取り組みやすい設計になっています。
使い切りタイプのため、一度開封したらそのシーズンで使い切ることが前提です。施工直後はやや光沢感が強く出ることがありますが、数日置くと自然な黒さに落ち着いてきます。複数台所有している方や、樹脂パーツが多い大型SUVのオーナーには、まとまった量が必要になるので複数本用意するとよいでしょう。
第3位 スプレーで手軽に
ホルツ ブラックショックスプレー MH686(Holts)
| タイプ | 塗料タイプ(スプレー) |
|---|---|
| 耐久期間 | 2年以上(メーカー公表値) |
| ゴム対応 | 樹脂専用 |
| 施工難易度 | 中程度(マスキング必須) |
1919年創業のイギリスの老舗カーケミカルブランド、ホルツの製品です。塗料に近いタイプで、スプレーするとパーツ表面に黒い塗膜を形成します。コーティング剤ではなかなか戻らなかった重度の白化・色あせにも対応できるのが最大の特徴です。
耐久性はメーカー公表で2年以上が期待できます。スプレー塗装ですのでボディや窓ガラスにかからないようマスキングテープでしっかり養生する必要があります。完全乾燥に約24時間かかるため、施工後すぐに車を使えない点も考慮してください。コーティング剤を何度試しても改善が見られなかったパーツに試してみる価値があります。
第4位 ガラス系で長持ちを狙いたい方に
ペルシード 樹脂コーティング剤(Prostaff / Persceed)
| タイプ | ガラス系コーティング |
|---|---|
| 耐久期間 | 約1年(メーカー公表値) |
| ゴム対応 | 記載内容を確認のうえ使用 |
| 施工難易度 | 低〜中程度 |
ガラスコーティング成分を配合しており、約1年の持続を謳っています。専用スポンジとクロスが付属しているため、購入してすぐに施工を始められます。特殊なUVカット剤が配合されており、紫外線による再劣化を抑える設計になっています。コーティングを頻繁にやり直す手間を減らしたい方にとって、コストと持続性のバランスがとりやすい選択肢です。
第5位 とにかく手軽に試したい方へ
プロスタッフ 魁 磨き塾 樹脂&未塗装プラスチッククリーナー(Prostaff)
| タイプ | ポリマー系 |
|---|---|
| 容量 | 100ml(保存可能タイプ) |
| 耐久期間 | 約3ヶ月(メーカー公表値) |
| ゴム対応 | 可(メーカー記載あり) |
| 施工難易度 | 低い(初心者向き) |
持続期間は約3ヶ月と短めですが、100mlの大容量で開封後も保存ができるため、こまめにメンテナンスするスタイルの方に向いています。スポンジに液剤をつけて塗り込み、タオルで拭くだけのシンプルな施工方法でムラになりにくく、初めての方でも扱いやすい製品です。樹脂パーツが多い車を複数台お持ちの方や、季節の変わり目に定期施工したい方にもコスパがよい選択肢です。
DIYで施工する手順——失敗しないため

どれほど良い製品を選んでも、下地処理をきちんとしないと効果が十分に発揮されません。逆に言えば、前準備をしっかりすれば仕上がりの9割は決まります。
ステップ1:施工部位の洗浄
まず、施工する樹脂パーツを洗剤(カーシャンプーなど)でよく洗います。クルマの洗車の後にするのがおすすめです。表面に付いた泥・油汚れ・古いコーティング剤の残りをしっかり落とすことが重要です。水で流しただけでは油分が残るため、シャンプーをしっかり使ってください。洗浄後は清潔なタオルで水気を拭き取り、完全に乾燥させます。
ステップ2:脱脂処理
洗浄後、脱脂剤(シリコンオフやエタノール)を使って表面の油分をとります。脱脂が不十分だとコーティング剤の密着が悪くなり、ムラやはがれの原因になるのでよく脱脂しましょう。脱脂剤をクロスに含ませてパーツ全体を拭き上げ、揮発するまで少し待ちます。
ステップ3:マスキング
ボディ塗装面やガラスに隣接している箇所は、マスキングテープを貼って保護しておきます。特にスプレータイプの製品を使う場合は、養生範囲を広めにとることをおすすめします。
ステップ4:コーティング剤の塗布
製品に付属のスポンジやクロスを使い、少量を取って薄く均一に伸ばします。一度に大量を塗り込むとムラになりやすいため、少量ずつ広げていくのがコツです。細かい部分(モールの溝など)は綿棒や細めのスポンジブラシを使うと塗り込みやすくなります。施工は直射日光が当たらない、気温が高すぎない場所で行ってください。炎天下での施工はコーティング剤が急速に乾いてムラになります。
ステップ5:拭き上げと乾燥
多くの製品では、塗布後5分程度経過したら乾いたクロスで軽く拭き上げます。この工程を省くとムラが残りやすいため、必ず行ってください。拭き上げ後は製品ごとに指定された乾燥時間を守ります。ガラス系コーティング剤の場合、指触乾燥(指で触っても跡が付かなくなる状態)は早くても数時間、完全硬化には数日かかります。その間は雨に濡らしたり、洗車したりしないようにしましょう。
施工時の注意点
コーティング剤がボディ塗装面に付着した場合は、硬化する前に素早くクロスで拭き取ってください。硬化後に除去しようとすると塗装面を傷める場合があります。また、「シリコン系」のコーティング剤はボディ塗装面への付着で変色することがあるので、飛散しやすい場所での使用は細心の注意が必要です。
白化を予防するための日常ケア

コーティング剤で一度黒みを取り戻したら、できるだけ長くその状態を保ちたいものです。予防できることをいくつかお伝えします。
一番は、紫外線を避けることです。可能であれば屋根付きのガレージや駐車場を利用してください。屋外駐車が避けられない場合は、カーカバーをかけておくだけで劣化速度が大きく変わります。コーティングを施工しても、走行中の紫外線までは防げないので定期的な施工がおすすめです。
洗車の際は、樹脂パーツに強い圧力をかけないようにしてください。ブラシでこするより、柔らかいスポンジで撫でるように洗うほうが表面の傷を防げます。洗剤の流し残しも劣化をはやめるため、すすぎはしっかり行ってください。
コーティング剤を定期的に塗り直すことも重要です。製品ごとの推奨耐久期間を目安に、半年〜1年おきに施工するように習慣づけるといいでしょう。白化が再発する前に保護膜を補強できます。新車時や新品パーツ交換後にすぐ施工しておくと、初期の状態を長く維持しやすくなりおすすめです。
整備現場から
新車で納車された直後にコーティング剤を施工したほうがいい、というのは本当です。まだ白化が始まっていない状態で施工しておくと、表面への密着が良く、同じ製品でも持ちが違います。「もう少し経ってから」と先延ばしにしているうちに劣化が始まって、後から施工しても新車時のような仕上がりにはなりにくいことが多いです。
よくある質問(Q&A)
- Q. シリコンスプレーでも代用できますか?
- 施工直後はツヤが出ますが、耐久性が非常に低く雨で流れてしまいます。また、施工した箇所が滑りやすくなるため、ゴムシール部分に使うと問題が起きることがあります。ボディ塗装面に付着すると変色させるリスクもあるため、専用のコーティング剤を使うことをおすすめします。
- Q. 白化が激しい場合でもコーティング剤で戻りますか?
- 白化の度合いによります。表面が「なんとなく白い」「うっすらくすんでいる」程度であれば、ガラス系コーティング剤で十分な効果が得られることが多いです。一方、手で触ると白い粉が付いてくるほど表面が粉状に劣化している場合や、深いひび割れが入っている場合はコーティング剤だけでは難しいことがあります。その場合は塗料タイプの製品や、パーツ交換を検討する段階です。
- Q. ガラス系コーティング剤はボディにも使えますか?
- 樹脂専用として設計されたガラス系コーティング剤は、ボディ塗装面への使用を想定していません。製品によってはボディ塗装に悪影響を与える可能性がありますので、ボディに誤って付着した場合は素早く拭き取ってください。ボディとセットでコーティングしたい場合は、ボディ塗装面・樹脂の両方に対応した製品を選ぶか、それぞれ専用の製品を使い分けてください。
- Q. 施工後すぐに雨が降りそうです。どうすればいいですか?
- ガラス系コーティング剤を使用した場合、施工後24時間以内に雨に濡れると被膜の形成が不十分になり、効果が大幅に低下します。天気予報で雨の見込みがある日は施工を避け、翌日以降も晴れが続く日を選んで施工するようにしてください。シリコン系や一部のポリマー系は比較的乾燥が早いものもありますが、製品の指示を必ず確認してください。
- Q. 新車でもコーティング剤は施工したほうがいいですか?
- はい、早めの施工をおすすめします。新品の状態でコーティングしておくと、コーティング剤が表面に密着しやすく、白化が始まってから施工するよりも効果が長持ちします。コーティングによって紫外線ダメージを初期から遮断することで、白化の進行を大きく遅らせることができます。
- Q. 内装の樹脂パーツにも同じコーティング剤を使えますか?
- 製品によります。「内外装両用」と明記されている製品は内装にも使用できますが、「外装専用」の製品を内装に使うと変な光沢が出たり、乗員に蒸発した成分が吸い込まれたりする可能性があります。内装に使用する場合は、必ず対応可否を製品の説明書で確認してから使用してください。
まとめ
車の樹脂パーツが白くなる原因は、紫外線・熱・雨水・経年による素材の酸化劣化です。塗装が施されていない未塗装樹脂は塗装がないために外気に直接さらされているため、どうしても時間とともに色あせが進みます。ただ、適切なコーティング剤を選んで正しく施工すれば、白化した樹脂は驚くほど黒みを取り戻します。
耐久性を重視するならワコーズのスーパーハードのようなガラス系コーティング剤が最適です。手軽さとコストのバランスを重視するならカーメイトの黒樹脂復活剤、コーティング剤では改善が難しい重度の白化にはホルツのスプレー塗料タイプ、という形で白化の程度と目的に合わせて選ぶのが基本です。
施工前の洗浄・脱脂・乾燥をしっかり行うことが、仕上がりを左右する最大のポイントです。製品の使い方と乾燥時間を守るだけで、DIYでも十分にプロに近い仕上がりが期待できます。白化は一度起きたら諦めるしかないものではありません、コーティングでまた艶がもどります。ぜひこの記事を参考に試してみてください。
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