修理代3万円を浮かす!ドアミラー自動格納オフの設定方法
車から降りてドアロックをかけた瞬間、「ウィーン」という音とともにドアミラーが自動でたたまれる機能——最近の国産車には当たり前のように搭載されていますが、この機能、実はオン・オフが切り替えられることをご存じですか?
特に雪が多い山形や東北地方にお住まいの方にとって、冬の朝はこの機能が思わぬトラブルの原因になることがあります。夜に格納されたミラーが朝には氷や雪でガチガチに固まってしまい、無理に動かそうとしてモーターやギアが壊れてしまうケースが整備の現場では少なくありません。一方で、「駐車場が狭いから絶対に格納してほしい」「鍵がかかったかどうかミラーを見れば一目でわかるから便利」という声もよく聞きます。
この記事では、そんなドアミラーの自動格納機能(メーカーによって「オートリトラミラー」「リモート格納ドアミラー」「キー連動格納ドアミラー」などと呼ばれています)について、トヨタ・ホンダ・日産・マツダ・スバル・スズキ・ダイハツの主要メーカーごとに、オン・オフの切り替え方法をわかりやすく解説します。
なお、各メーカーの手順は車種・年式・グレード・オプションの有無によって異なる場合があります。この記事ではメーカー公式の取扱説明書やFAQページに記載された情報をもとに説明しますが、操作前には必ずご自身の車の取扱説明書もあわせてご確認ください。
この記事でわかること
- ドアミラーの自動格納機能とは何か、どういう仕組みで動いているのか
- 機能をオフにすべき場面(冬場の凍結・積雪など)とその理由
- トヨタ車のドアミラー自動格納のオン・オフ切り替え方法(旧来型・最新型の違いを含む)
- ホンダ車(オートリトラミラー)の設定変更手順
- 日産車のドアロック連動自動格納のオン・オフ手順
- マツダ車のAUTO位置切り替えとマツダコネクト設定
- スバル車のキー連動格納ドアミラーのオフ設定手順
- スズキ車のリモート格納ミラーのキャンセル方法(ボタン操作)
- ダイハツ車のキーレス連動ミラー格納のオン・オフ設定
- よくある疑問へのQ&A
1. ドアミラーの自動格納機能とは

ドアミラーの自動格納機能とは、スマートキーやキーレスリモコンでドアを施錠した際に、ドアミラーが自動的に内側に折りたたまれ、解錠すると元の位置に戻る機能のことです。「リモート格納ドアミラー」「オートリトラミラー」「キー連動格納ドアミラー」「ドアロック連動自動格納機能」など、メーカーによって呼び名は異なりますが、基本的な仕組みは共通しています。
この機能が搭載された背景には、日本の駐車事情があります。コンビニや住宅街の駐車場では隣の車との間隔が非常に狭く、ミラーをたたまないと開け閉めが困難になる場面が多いですよね。そういった日常的な不便を解消するために、ロックと同時に自動でミラーを畳んでくれるこの機能は、2000年代以降に急速に普及しました。
仕組みとしては、ドアのロック信号を受け取った際に車載コンピューターがミラーのモーターに指令を送り、内側に折りたたみます。エンジン(またはイグニッション・パワースイッチ)をONにすると、今度は逆方向にモーターが回って元の展開状態に戻ります。構造はシンプルですが、モーター内部にはプラスチック製のギアが使われており、このギアは高い負荷には比較的弱いというのが実態です。
なお、この機能はすべての車種・グレードに標準搭載されているわけではありません。上位グレードや特定のオプションパッケージに含まれているケースも多く、ご自身の車に搭載されているかどうかは取扱説明書やディーラーに確認するのが一番確実です。
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2. なぜオフにするのか——冬場に知っておきたい理由

「便利な機能なら、なぜオフにする必要があるの?」と思う方もいるかもしれませんが、一番の理由は、寒冷地での冬場に起こる凍結トラブルです。
気温が氷点下まで下がる冬の夜、ドアをロックして自動格納された状態のまま車を一晩駐車すると、ミラーと車体の隙間に雪や水分が入り込み、朝には凍りついて固まってしまうことがあります。そのまま鍵を解錠すると、モーターは「元に戻れ」という信号を受け取り動こうとしますが、凍りついた状態で無理に開こうとするためギアやモーターに強い負荷がかかります。
整備の現場では「バキッ」という音がした後にモーターだけが空回りし、ミラーが全く動かなくなったという事例は珍しくありません。ドアミラーの修理・交換は数万円かかることもあるため、予防策として冬場だけ自動格納をオフにしておくのは非常に賢い選択です。
また、ミラーを頻繁に開閉すること自体がギアの摩耗を進める原因になるとも言われています。自宅の駐車スペースに十分な余裕があって、毎回格納する必要がない方は、普段から自動格納をオフにしておいても良いでしょう。
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3. トヨタ車の設定方法

トヨタ車のオート電動格納機能は、車種・年式によって操作パターンが異なります。旧来型はドアミラースイッチ自体の操作や同時長押しで設定しますが、30系アルファード・ヴェルファイア以降や新型プリウス(60系)、クラウンなどの最新世代では、ホンダ・スバルと同様にメーター内の「マルチインフォメーションディスプレイ(MID)の車両設定 → カスタマイズ」メニューから設定する車種が増えています。お手元の取扱説明書でどのパターンに該当するかを確認してから操作するのが確実です。
このタイプは比較的シンプルで、ドアミラーの操作スイッチ自体の位置がそのまま設定の切り替えになっています。スイッチを「中立の位置(格納スイッチを押さず水平の位置。AUTOまたはAと表示されているポジション)」にしておくだけで、ドアの施錠・解錠に連動して自動格納・復帰する状態になります。
自動格納をオフにしたい場合は、スイッチを格納側(閉じる方向)に押し込んで固定した状態にしておくと、ドアロックに連動した自動格納が働かなくなります。ただし、この場合は手動でミラーを展開してから運転することをお忘れなく。
一部のトヨタ車には、ドアミラースイッチにAUTOボタンが独立して設けられており、このボタンを押してインジケーターランプを点灯させると自動格納がオンになるタイプがあります。インジケーターが消灯している状態ではオフです。エンジンスイッチをONにした状態でAUTOボタンを押すごとにオン・オフが切り替わります。
このパターンが現在最も広く普及しているタイプです。以下の手順で操作します。
なお、トヨタ車の一部では、バッテリーを外した場合にオート電動格納機能がOFFにリセットされることがあります。その際は再度上記の手順で設定してください。
比較的新しいトヨタ車では、ホンダやスバルと同様に、メーター内のMIDに組み込まれた「車両設定」または「カスタマイズ」メニューからオート格納のオン・オフを変更する方式が採用されています。物理スイッチを組み合わせる旧来の手順とは異なり、画面操作だけで完結します。操作の基本的な流れは次の通りです。
具体的なメニュー名や操作手順は車種・年式によって異なります。お使いの車の取扱説明書の「マルチインフォメーションディスプレイ」または「カスタマイズ機能」の項目を必ず確認してください。
4. ホンダ車の設定方法(オートリトラミラー)

ホンダでは、この機能を「オートリトラミラー」と呼んでいます。対象車種にはフィット・フリード・N-BOX・ステップワゴン・CR-Vなど多くのモデルが含まれます。
ホンダのオートリトラミラーは、専用の物理ボタンは基本的に存在せず、マルチインフォメーションディスプレイ(MID)の車両設定メニューから変更する仕様です。これはホンダ全般に共通した考え方で、操作方法はディスプレイ上で完結します。
まず、シフトレバーをP(パーキング)の位置にして、エンジン(パワーモード)をON状態にします。次に、ステアリングホイールの右側にある「i」ボタンまたはインフォメーションスイッチを押して操作を開始します。
なお、格納スイッチを手動で押してミラーを格納した状態では、オートリトラミラー機能による自動展開は行われません。手動で格納した場合は、手動で展開する必要があります。
ホンダ車共通の注意事項として、スマートキーによる施錠・解錠でのみオートリトラミラーが連動します。物理キーや車内のロックレバーを使って施錠した場合は、自動格納は作動しません。
5. 日産車の設定方法
日産では「ドアロック連動自動格納機能」または「キーロック連動格納機能」と呼ばれています。セレナ・ノート・リーフ・デイズなど多くの車種に搭載されています。
日産車の基本的な使い方として、ドアミラー格納スイッチをAUTO側(押し込まれていない状態)にしておくことが自動格納の前提条件です。格納スイッチが押し込まれている(格納状態で固定されている)ときは、ドアロック連動自動格納機能は作動しません。
ドアミラーの格納スイッチをAUTO側(元の位置、押し込まれていない状態)に戻してください。この状態でリモコンまたはドアハンドルのスイッチで施錠すると、左右のミラーが格納されます。電源ポジションをONにすると元に戻ります。
格納スイッチが押し込まれた状態(手動で格納を固定した状態)になっているときは、ドアロック連動の自動格納は働きません。この性質を利用して、格納スイッチを押し込んで固定しておくことで、実質的に自動格納を無効にすることができます。
メータータイプ(A)付き車種では、アドバンスドドライブアシストディスプレイから直接オン・オフを切り替えることができます。
項目名が「ドアミラー自動開閉」「ミラー自動格納」「ドアミラー」と車種によって微妙に異なりますので、画面を見ながら探してみてください。
6. マツダ車の設定方法

マツダ車では「自動格納ドアミラー」と呼ばれており、CX-5・CX-30・マツダ2(デミオ)・マツダ3(アクセラ)・CX-60など多くの車種に搭載されています。
マツダ車の多くは、ドアミラースイッチの位置で自動格納の有無を制御する設計です。自動格納ドアミラースイッチを「AUTO(中立)位置」にすると、電源がOFFまたはACCのときにドアを施錠・解錠することで自動でミラーが格納・展開します。また、電源をONにするかエンジンを始動するとドアミラーが自動で展開します。
自動格納をオフにしたい場合は、スイッチをAUTOではなく、展開側(開く方向)に押した状態に固定することで、ドアロック連動の格納が働かなくなります。
なお、スイッチの下側を押すと格納、上側を押すと展開という操作になります(車種により前側・後側の場合もあります)。
比較的新しいマツダ車で、センターディスプレイにマツダコネクトが搭載されている場合は、メニューから直接オン・オフを設定できます。
CX-60ではこれを「センターディスプレイで自動格納機能をONにする」と公式マニュアルに記載されており、デフォルトではオフになっている場合もあります。お使いの車のデフォルト設定は取扱説明書でご確認ください。
7. スバル車の設定方法

スバルでは「キー連動格納ドアミラー(ドアミラーメモリー&オート格納機能)」と呼ばれています。レヴォーグ・フォレスター・インプレッサなどの上位グレードや特定のオプションで搭載されています。機能名称・搭載状況・格納展開のタイミングは、車種・年式・グレード・オプションによって異なります。
スバル車の基本的な動作は、プッシュエンジンスイッチをOFFにしてドアを施錠するとドアミラーが自動で格納し、解錠すると展開するというものです。さらに、特にアイサイト搭載車以降では、ミラーが展開するタイミングを「解錠時」か「運転席ドアを開けたとき(またはACC/ONにしたとき)」のどちらかに切り替えられる車種もあります。「解錠したら即ミラーが開く」状態では、ドアを開ける前にミラーが当たることをを気にする方には、展開タイミングを後ろにずらす設定が便利です。なお、この展開タイミングの変更はスバル販売店での設定変更が必要な場合があります。
8. スズキ車の設定方法

スズキでは「リモート格納ミラー」と呼ばれています。ワゴンR・スペーシア・ハスラー・アルトラパン・スイフト・クロスビー・ソリオ・フロンクス・ジムニーシエラなど多くの車種に搭載されています。
スズキ車のリモート格納ミラーは、比較的ユニークな方法でオン・オフを切り替えます。ドアの施錠・解錠操作とリモコンボタンを組み合わせた「コマンド入力」形式です。寒冷地では冬になる前に一度キャンセルしておく人も多い設定です。スズキの公式ディーラーブログなどでも積極的に紹介されている手順です。
まず、すべてのドアが完全に閉まっていることを確認してから行ってください。操作は15秒以内に完了させる必要があります。
オンに戻したいときは、まったく同じ操作を繰り返してください。ブザーが2回鳴れば作動状態に戻ったことを確認できます。なお、リモート格納をキャンセルしても、車内のドアミラースイッチで手動での開閉は引き続き可能です。
9. ダイハツ車の設定方法
ダイハツでは「キーレス連動ミラー格納機能」と呼ばれています。タント・ウェイク・ムーヴ・ロッキーなど多くのモデルに搭載されています。
ダイハツ車の操作方法は、スズキとは異なりスモール(スモールライト)のスイッチと格納スイッチを組み合わせたものです。一見複雑に見えますが、手順通りに行えば問題なく切り替えができます。
この操作でキーレス連動ミラー格納のオン・オフが切り替わります。詳細な操作手順や設定の確認方法は、お使いの車の取扱説明書の記載が最も正確ですのでご確認ください。
10. 設定変更の際の注意事項

いずれのメーカーの設定を変更する際も、以下の点をあらかじめ確認しておくと安心です。
まず大前提として、この記事で紹介している操作手順はあくまでメーカーの公式情報をもとにした一般的な手順です。同じメーカーでも車種・年式・グレード・装備オプションの組み合わせによって、手順が異なる場合や、そもそも機能が搭載されていない場合があります。必ずご自身の車の取扱説明書を参照した上で操作してください。
次に、設定変更はエンジンを止めた状態や停車中に行うことが基本です。走行中の操作は安全上好ましくありません。時間的な余裕を持って、駐車中に落ち着いて操作しましょう。
スズキのように操作に「15秒以内」という時間制限がある場合は、事前に手順を頭に入れておくか、この記事や取扱説明書を手元に置いてから始めると確実です。焦って失敗しても特にペナルティはありませんが、やり直しが必要になります。
また、「ディーラーオプション(後付け)でドアミラーの自動格納キットを取り付けている」という方は注意が必要です。純正装備ではなく後付けのコントロールユニットで動作している場合、この記事で紹介しているメーカー純正の設定変更手順(コマンド操作やMIDメニュー等)が効かないことがあります。後付けキットの設定変更は、取り付けた製品専用の操作方法(リモコンボタンの組み合わせ等)によって行う必要があります。その場合は、製品に付属の取扱説明書を確認するか、取り付けを行ったディーラーや整備店に問い合わせてください。
| メーカー | 機能の呼称 | 主な切り替え方法 |
|---|---|---|
| トヨタ | オート電動格納機能 | スイッチ中立位置 / AUTOボタン / 格納スイッチ+鏡面上を同時2秒長押し / 最新世代はMIDの車両設定メニュー |
| ホンダ | オートリトラミラー | マルチインフォメーションディスプレイ「ドア設定」から変更 |
| 日産 | ドアロック連動自動格納機能 | 格納スイッチの位置 / ドライブアシストディスプレイの設定 |
| マツダ | 自動格納ドアミラー | スイッチのAUTO位置 / マツダコネクト「車両装備」から変更 |
| スバル | キー連動格納ドアミラー | MIDの「車両設定>ドアミラー設定」から変更 |
| スズキ | リモート格納ミラー | ロックレバー4往復 + リモコンボタン3回(15秒以内) |
| ダイハツ | キーレス連動ミラー格納 | ACC切替 + スモールON/OFF + 格納スイッチ操作 |
11. よくある質問(Q&A)
12. まとめ
ドアミラーの自動格納機能は、毎日の乗り降りをスマートにしてくれる便利な機能です。一方で、山形をはじめとする雪国・寒冷地では、冬場の凍結や積雪によってモーターに大きな負担をかけてしまうリスクがあります。季節に応じてオン・オフを上手に切り替えることが、愛車を長持ちさせるためのポイントです。
各メーカーの設定方法をおさらいすると、トヨタは車種世代によってスイッチ操作・同時長押し・最新型ではMIDメニューと方法が分かれており、ホンダはマルチインフォメーションディスプレイのメニュー操作、日産は格納スイッチの位置またはドライブアシストディスプレイ、マツダはスイッチのAUTO位置またはマツダコネクト、スバルはMIDの「車両設定」から(展開タイミングの変更は販売店相談)、スズキはロックレバー4往復+リモコン3回のコマンド入力、ダイハツはACC・スモール・格納スイッチの組み合わせ操作、となっています。後付けキットで自動格納機能を取り付けている場合は、純正の手順ではなくキット付属の説明書を確認してください。
どのメーカーの場合も、同じメーカー内で車種・年式・グレードによって手順が異なる場合があります。この記事はあくまで公式情報をもとにした案内ですが、最終的にはお使いの車の取扱説明書を確認するか、ディーラーに相談することが最も確実です。「こんな設定があるんだ」と知っていただくきっかけになれば嬉しいです。
冬が来る前に一度設定を見直して、寒い朝も安心して愛車に乗り込めるよう備えておきましょう。
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